
こんにちは、ラピスラズリです。
今回は、預貯金や相続のご相談の中でも、
「亡くなった家族の銀行口座がどこにあるのか分からない」
「通帳も見当たらず、ネット銀行やパソコン管理も分からない」
という、とても切実なお悩みについて整理します。
お金の管理というと、つい「自分が分かっていれば大丈夫」と思いがちです。
でも実際には、もしもの時に残された家族が把握できないことで、大きな負担につながることがあります。
今は、被相続人が生前に預貯金口座へマイナンバーの付番をしていれば、相続時預貯金口座照会により、相続人が口座の所在確認につなげられる制度があります。
✅ 最初に結論
相続時に家族が困らないようにするためには、生前の口座管理や情報整理がとても大切です。
現在は、被相続人が生前に預貯金口座へマイナンバーを付番していれば、相続人が相続時預貯金口座照会制度を利用して、付番された口座の所在確認につなげることができます。
ただし、私は制度を使うべきだと一律に勧めたいわけではありません。
大切なのは、制度があることを知ったうえで、自分と家族にとってどうするかを考え、選べる状態にしておくことだと思っています。
知っているのと知らないのとでは、もしもの時の負担に大きな差が出ることがあるからです。
私自身、AFP(日本FP協会認定)として、NISAや資産形成だけでなく、家計・保険・老後・相続前後の「お金の備え方」について日々ご相談を受けています。

AFP(日本FP協会認定)資格保有
※資格証は個人情報保護のため一部加工済み
📘 この記事でわかること
・亡くなった家族の銀行口座が分からないと、なぜ大変なのか
・相続時預貯金口座照会制度の基本的な考え方
・制度があっても、生前の口座管理が大切だと感じる理由
・制度を使うかどうかを、自分で判断するための視点
・家族に負担を残しにくくするための、口座情報整理の考え方
・相続実務で困った時に、金融機関や専門家へつなぎたいポイント
こんな方に特に読んでほしい内容です。
- 銀行口座やネット銀行を複数持っていて、整理が気になっている方
- 家族に自分の口座情報をどこまで残すべきか迷っている方
- 親や配偶者の口座管理が見えにくく、不安を感じている方
- 相続時預貯金口座照会制度について、基本だけでも知っておきたい方
- 制度利用を勧められるのではなく、知ったうえで自分で考えたい方
📌 目次
① 口座が分からない相続は、想像以上に苦しいことがあります📘
以前、あるご相談でとても印象に残っているお話がありました。
ご主人が亡くなり、生前に銀行口座をたくさん作っていたことは聞いていたそうです。
でも、どこの金融機関に口座があるのか、奥さまには分かりませんでした。
届く郵便物で確認するしかなく、家の中を探しても通帳や資料が見つからない。
パソコンでやり取りをしていたようだけれど、パスワードも分からない。
悲しみの中で、それでも探さなければいけない。
それがどれほど苦しいことか、私は今でも忘れられません。
「正直、もう諦めています……」
そうお話しされながら、涙を拭っていた姿が印象に残っています。
相続というと、つい制度や書類の話になりがちですが、実際にはその前に、心身ともに大きな負担を抱えている方がいるということを忘れてはいけないと思っています。
📌 ここで大切
お金の情報が家族に見えないことは、単なる「管理不足」では済まないことがあります。
もしもの時には、残された家族の悲しみや孤独に、さらに探す苦しさが重なることがあるからです。
② 以前は「どこの銀行にあるか分からない」が大きな壁でした💭
相続の相談で困りやすいのは、残高以前に、そもそもどこの金融機関に口座があるのか分からないことです。
銀行口座が少数ならまだ確認しやすいかもしれません。
でも、複数の銀行、ネット銀行、昔作ったまま使っていない口座などがあると、相続人がすべてを把握するのは簡単ではありません。
特に最近は、通帳を発行しない口座や、通知が紙では届きにくい口座もあります。
本人の中では整理されていても、残された家族から見ると、手がかりが非常に少ないことがあります。
⚠️ 見落としやすいこと
「自分は分かっているから大丈夫」と思っていても、家族に共有されていなければ、もしもの時には分からない情報になってしまうことがあります。
③ 今は相続時預貯金口座照会制度があります📘
現在は、被相続人が生前に預貯金口座へマイナンバーの付番をしていれば、相続人が相続時預貯金口座照会を利用できる制度があります。
この制度では、相続人が任意の金融機関で相続時照会を申し込むことにより、一部手続きの対象外となる金融機関を除いて、被相続人に付番された預貯金口座の情報確認につなげることができます。
確認対象となるのは、金融機関名・支店名・預貯金の種類・口座番号などで、残高は対象外です。
また、相続時照会は被相続人の死後10年までが対象で、現時点ではマイナポータルから申し込むことはできません。
なお、照会結果は、預金保険機構から相続時照会結果通知書として郵送される案内となっています。
| 項目 | 基本的な考え方 |
|---|---|
| 前提 | 被相続人が生前に預貯金口座へマイナンバー付番をしていること |
| 何が確認できるか | 金融機関名・支店名・預貯金の種類・口座番号など(残高は対象外) |
| 申込み | 相続人が任意の金融機関で申し込む仕組み |
| 結果通知 | 預金保険機構から相続時照会結果通知書が郵送される |
| 期限 | 被相続人の死後10年までが対象 |
| 手数料 | 申込み1件につき5,060円(税込) |
私がまず伝えたいこと
以前は「どこの銀行にあるのか分からない」が大きな壁になりやすかったですが、今は制度として情報確認につなげられる仕組みがあることは、知っておいてよいと思います。
④ この制度でできること・できないこと📌
ここで大切なのは、制度に期待しすぎないことです。
この制度はとても有用ですが、何でも分かるわけではありません。
あくまで、被相続人が生前に付番していた口座について、相続人が所在確認につなげるための制度です。
制度で期待したいこと
・付番された預貯金口座の所在確認につなげやすくなる
・どこの金融機関に口座があるか分からない時の手がかりになる
・残された家族の探索負担を減らす一助になる
⚠️ ここで注意したいこと
・生前に付番されていない口座まで、この制度で把握できるわけではありません
・相続手続きそのものが不要になるわけでもありません
・必要書類や手続きの詳細は、金融機関や個別事情によって異なります
全国銀行協会でも、相続手続きで必要な書類は、遺言書の有無や状況によって異なり、金融機関によって追加書類が求められることがあると案内されています。
⑤ 私が伝えたいこと|制度を知ったうえで、自分で選んでほしい🌿
ここで、私が一番伝えたいことがあります。
それは、「制度を利用しましょう」と一律に勧めたいわけではないということです。
人によって、家族との関係性も、資産の持ち方も、情報の残し方も違います。
だからこそ、利用するかどうかは、制度があることを知ったうえで、自分で考えて決めてよいと私は思っています。
ただ、制度を知らないままでは、選ぶこと自体ができません。
知っているのと知らないのとでは、もしもの時の負担の大きさがかなり変わることもあると思っています。
🌿 私の考え
制度の利用を勧めたいのではなく、知らないことで選べない状態を減らしたい。
私は、そのためにこうした制度を知っておく意味があると感じています。
⑥ 制度があっても、生前の口座管理が大切だと思う理由💭
私は、この制度があることはとても大切だと思っています。
一方で、制度があるから生前整理は不要、とまでは思っていません。
なぜなら、残された家族が本当に困るのは、口座の有無だけでなく、
「何に使っていたのか」
「普段どの口座を生活費に使っていたのか」
「ネット銀行や証券口座、クレジットカードとのつながり」
など、生活実務全体が見えなくなることも多いからです。
口座の存在が分かっても、その後の手続きや整理は必要です。
だからこそ、もしもの前に、できる範囲で情報を見える形にしておくことは無駄ではないと私は感じています。
ここで考えたいこと
制度は心強い一方で、「普段の管理が見えやすいこと」そのものの価値はやはり大きいと思います。
⑦ 家族が困りにくくなるために整理したいこと📘
ここでいう整理とは、完璧な一覧表を作ることだけを意味しません。
家族が、もしもの時に少しでも手がかりを持てる状態にしておくことが大切だと思います。
| 整理したいこと | 見直しの視点 |
|---|---|
| 銀行口座の数 | 使っていない口座がないか、増えすぎていないか |
| 主に使う口座 | 生活費や入出金の中心口座がどれか分かるか |
| ネット口座の存在 | 家族が「その口座がある」ことだけでも把握できるか |
| 関連する契約 | 証券口座・クレジットカード・引落し口座のつながりが分かるか |
| 家族への共有方法 | どこまで・どの形で共有するか、自分で決めているか |
🌿 ラピスラズリの考え
生前の口座管理は、資産を増やす話ではなく、残された家族の負担を少し減らすための備えでもあると思っています。
📦 口座や大切な書類の整理に使いやすいアイテム
通帳・カード・大切な控えなどをひとまとめにしやすいケースは、「どこに何があるか分かる状態」をつくる第一歩として使いやすいと思います👇🏻
⑧ 相続時に実務で迷いやすいこと⚠️
ここまで制度の話をしてきましたが、実際の相続では、口座の確認だけで終わりではありません。
たとえば、
「必要書類は何か」
「遺言書があるかないか」
「誰がどのように手続きを進めるか」
など、金融機関や状況によって対応が変わることがあります。
そのため、制度の存在を知っておくことは大切ですが、実際の手続きでは、金融機関・司法書士・弁護士・税理士など、必要に応じて専門家へ確認することも重要です。
⚠️ ここでの注意点
私はFPとして、制度の考え方や生前整理の大切さをお伝えしたいと思っています。
一方で、具体的な相続実務や税務判断は個別事情によって異なるため、最終的には取引金融機関や専門家への確認が必要です。
⑨ よくある質問Q&A
Q. 相続時預貯金口座照会制度があれば、家族は必ず口座を把握できますか?
A. 制度の前提として、被相続人が生前に預貯金口座へマイナンバー付番をしていることが必要です。さらに、確認できるのは金融機関名・支店名・預貯金の種類・口座番号などで、残高は対象外です。付番されていない口座まで制度で把握できるわけではありません。
Q. 相続時照会はスマホやマイナポータルで完結しますか?
A. 現時点では、マイナポータルから相続時照会を申し込むことはできないと案内されています。なお、預貯金口座へのマイナンバー付番手続と、相続時照会の申込みは別の手続です。詳細は取扱金融機関や公式案内の確認が大切です。
Q. 手数料はかかりますか?
A. 預金保険機構の案内では、相続時預貯金口座照会の申込み1件につき5,060円(税込)とされています。最新情報は公式案内をご確認ください。
Q. まず何をしておくとよいですか?
A. 使っていない口座がないか見直すこと、主に使う口座を整理すること、ネット口座の存在だけでも家族が分かる状態にしておくことなどは、無理のない第一歩になりやすいと思います。
⑩ 参考にしたい公的・中立的な情報📘
今回のような制度の話は、相談現場の実感だけでなく、公的・中立的な情報もあわせて確認することが大切だと私は考えています。
📘 参考資料
出典:デジタル庁ウェブサイト
「よくある質問:預貯金口座付番制度について」
(2026年4月18日に利用)
相続時照会の基本的な考え方や、マイナポータルから申込みできないことなどの確認に役立ちます。
私はFPとして相談を受ける立場ですが、だからこそ、個人の経験だけでなく、公的・中立的な情報もあわせて見てほしいと思っています。
🌸 まとめ
- 亡くなった家族の銀行口座が分からないことは、残された家族にとって大きな負担になりうる
- 特に通帳がない口座やネット銀行があると、手がかりが少なくなりやすい
- 現在は、被相続人が生前に預貯金口座へマイナンバー付番をしていれば、相続時預貯金口座照会制度により所在確認につなげることができる
- 相続時照会は、任意の金融機関で申し込む仕組みで、死後10年までが対象
- ただし、制度があればすべて解決するわけではなく、相続手続きそのものは別に必要
- 私は、制度を一律に勧めたいのではなく、制度があることを知ったうえで自分で選んでほしいと考えている
- 知っているのと知らないのとでは、もしもの時の負担に差が出ることがある
- 制度があっても、生前の口座管理や情報整理の大切さは変わらない
- 使っていない口座の整理や、主に使う口座の見える化は家族への備えにもなる
- 具体的な相続実務は、金融機関や専門家へ確認しながら進めることが大切
✅ 最終結論
相続時預貯金口座照会制度は、もしもの時に家族の負担を減らす一助になりうる制度です。
ただし、私はそれを一律に勧めたいわけではありません。
大切なのは、制度があることを生前に知り、理解したうえで、利用するかどうかをご自身で判断することだと思っています。
知っているのと知らないのとでは大きな違いが出ることがありますし、自分だけでなく、その後の家族のことまで考えて選ぶことに意味があると私は感じています。
📝 生前の情報整理を考えたい方へ
口座そのものだけでなく、家族が困らないための情報整理を少しずつ進めたい方には、エンディングノートも一つのきっかけになると思います👇🏻
免責事項
本記事は情報提供を目的としており、特定の制度利用・金融機関・手続方法を推奨するものではありません。
相続時預貯金口座照会制度の利用可否や手続の流れ、必要書類、対象範囲は、制度改正や各金融機関の取扱い、個別事情によって異なる場合があります。
本記事は一般的な制度の考え方や、相談現場で感じたことを整理したものであり、個別の相続手続・法律判断・税務判断を保証するものではありません。
実際の相続手続きや税務上の取扱いについては、取引金融機関、司法書士、弁護士、税理士等の専門家へご確認ください。
制度の最新情報は、デジタル庁、預金保険機構、全国銀行協会などの公的・公式情報をご確認ください。
プライバシーポリシーはこちら
お問い合わせはこちら
関連記事もあわせてどうぞ👇
![[SORASION] パスポートケース 家計管理 ケース クリアファイル 【 リフィル 6枚 付き 】 パスポートカバー 通帳ケース (ブラック) [SORASION] パスポートケース 家計管理 ケース クリアファイル 【 リフィル 6枚 付き 】 パスポートカバー 通帳ケース (ブラック)](https://m.media-amazon.com/images/I/41RVr0UVT6L._SL500_.jpg)
